SUMMER SONIC 2015 SUMMER SHOUT LOVES ARTIST & DISCOVERY

Presented by audio-technica

sound summer sonic オーディオテクニカでサマソニ全8ステージ完全網羅

【マリンステージ】
迫力のキックとうねるベースをATH-PRO700MK2で

フェスが始まる前も余韻残るライブ後も、いつでも<サマーソニック>を存分に味わおうと企画した一人妄想フェスは、<サマーソニック2015>出演アーティストを片っ端から聴きまくって勝手にアガりまくるというもの。サマソニの8ステージに、最適と思しき8機種のヘッドホンを決め打ちし、徹底的に聴きこんでただただ音に没入するという、引きこもり単身フェス企画である。

全サマソニ8ステージに対し、用意したヘッドホンは開放型/密閉型/スタジオモニター/DJ用/ワイヤレス/インナーイヤー/インナーイヤーモニターという個性際立つ7モデル8機種、私は以下のようにヘッドホンを割り当てた。

  1. (1)「マリンステージ」⇔「ATH-PRO700MK2」
  2. (2)「マウンテンステージ」⇔「ATH-MSR7」
  3. (3)「ソニックステージ」⇔「ATH-M50x」
  4. (4)「レインボーステージ」⇔「ATH-CKR10」
  5. (5)「ビーチステージ」⇔「ATH-AD2000X」
  6. (6)「ガーデンステージ」⇔「ATH-WS99BT」
  7. (7)「アイランドステージ」⇔「ATH-IM04」
  8. (8)「パークステージ」⇔「ATH-IM70」
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最大のキャパを誇るメインの(1)「マリンステージ」こそ、開放感溢れる開放型ヘッドホンで味わうべきと思ったものの、2015年の出演ラインアップを見ると、タイトなキックとうねるベースをいかに心地よく再生するかがひとつのキーポイントになることに気が付いた。ケミカル・ブラザーズ然り、ファレル・ウィリアムス然り、もちろんZEDDやMADEON、マックルモア&ライアン・ルイスも同様だ。イマジン・ドラゴンズの和太鼓も低域の表現力で印象が変わる。ラインナップ中でもひときわ異端なきゃりーぱみゅぱみゅも、そのヤスタカ・サウンドはキックの存在感が肝となる。つまりはここでの最適モデルは、DJヘッドホンとして図太い低域を適切なバランスで出力するATH-PRO700MK2がベストセレクトだ。

2010年11月の発売以来、音の良さで高評価をほしいままにしているベストセラー機ATH-PRO700MK2だが、DJモデルとして開発されただけに、感度高く耳元でエネルギッシュに鳴ってくれる主張あるサウンドを放ってくれる。音の質感そのものがテンション高く、耳孔に大量の音圧をバシバシ叩きこむような熱量があるこの感じこそ、まさにメインステージの巨大PAから放たれるフェスの爆音を連想させてくれるじゃないか。整理整頓されたお行儀の良い音ではないが、理屈なくカッコいいサウンドを真正面から叩きつけてくれるのが、このモデルの最大の魅力だ。

ハイレゾ対応の最新機ATH-MSR7や開放型の名機ATH-AD2000Xなどと比べると、分解能やデリケートなサウンドの描画には一歩劣るものの、音楽を前向きに聴きこんでいく没入感はATH-PRO700MK2の最も得意とするところで、低域がどれだけ出ていても鈍重さがなく、こと100~200Hzあたりの濃密かつスピード感のある低域は、EDMサウンドや昨今の四つ打ちサウンドを楽しむために設計されたかのではないかと思えるほど。非常に歯切れのある音なので、リスニングに不満を持つこともないだろう。

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側圧が強い点が欠点と評されるモデルだが、非常に軽量なボディだからこその側圧であり、遮音性を確保しながらの装着性を考えるとトータルバランスは悪くない。DJ用と言ってもDJ用途以外で使ってはいけないワケもなく、むしろネーミングやカテゴリーにとらわれなければ「こんな名機がお手頃価格で手に入る」というオーディオテクニカの良心が結実したようなヘッドホンだ。マリンステージから放たれる身体を震わせる重低音も、ATH-PRO700MK2があれば存分に妄想フェスが楽しめる。

text by BARKS編集長 烏丸哲也

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